日本ペイター協会 The Walter Pater Society of Japan
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会長挨拶
会長挨拶  森岡 伸
 ウォルター・ペイターをコールリッジ、アーノルドと並べて十九世紀の三大批評家に数える見方がある。ペイターが存在感をもっておさまる十九世紀英文学地図は今日のわれわれにはさして違和感ないものになっている。もとよりペイターの文学活動は批評だけではなく,「想像的画像」という独自の創作形式があり、そこでも幾つかの注目すべき作品を残している。常にやわらかな懐疑のなかで<存在>の持つ曖昧さと多様さに向かうその芸術は、時にモダンあるいは超モダンであり、時に伝統的でもあり、しかし一貫して多彩である。この国の文学的感性は詩と哲学、詩と歴史の境界を跨ぐその想像力のありように強い共感を寄せてきたと言ってよい。早くから多くのぺイタリアンを生んできた所以であろう。ペイター協会の初期の名簿を見ると福原麟太郎、土居光知、西脇順三郎、矢野峰人、田部重治、工藤好美 など日本の英文学の礎を築いた大家の名前が並んでいる。そのような先達の伝統を少しでも受け継ぎながら、現代におけるペイター研究の新しい地平のありかを探ってゆくのがこの小さな学会の使命であろう。